初めてもう住所の変わることのない実家ができた

初めてもう住所の変わることのない実家ができた

私の両親はともに教師でしたが、母は私たちのために教職を引退し子育てを一生懸命にしてくれました。しかし、一つだけ寂しいことがありました。それは私たちの家が「私たちのもの」ではなかったことです。当時は父が通っていた高校から遠い場所に借家を借りていました。周囲の子には住所の動かない自宅があるのに対して私には引っ越しするかもしれないといういいようのない不安や寂しさが常にありました。

私が高校を卒業してから、なんと両親は一戸建てを購入しました。その時の嬉しさったらありませんでした。だって、もう自分の実家が動くことはないんです。もちろん、以前10年以上住んだ借家が恋しくなることもありました。私にとっては多感な青春時代を過ごした家でしたし、何よりその頃の私にとっての自宅でしたから。

それでも、もう住所の動くことのなくなった我が家は県外で大学生をしていた自分にもとても嬉しいものでした。ここが私たちの家だというだけでこんなにも誇らしくなるのかと思いました。

今では結婚して実家を出ましたが、今でも両親のいるあの実家は私に誇らしさを与えてくれます。